初めて君より早く目が覚めた 朝の日差しが君の指輪を照らし 輝きを永遠のものにする 結婚する日 僕は今日、君と人生の哀歓を共にする
8:32のエレベーター 私の髪が波打って オーダーメイドスーツが無邪気に笑った おはようございますの挨拶 ガタンと逆行する音がした
雪が降り出しそうな如月 はなさきが染まる君が指をさす 「春を見つけたよ」 間違えて咲いた春 愛しい春が僕の前に訪れる
雨音が味方した 初めて望んだ車道側 初めてずれるスクールバッグ 初めて気にする歩幅 君の唇が小さく震える 「私、初めての相合傘だよ」
無駄な駆け引きはやめて 曖昧な返答もいらない だからお願い? もう口紅を塗り直すつもりはないから